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第74回(2000年度第6回)ISM研究会

日時:07月23日(日曜日)
      14:30〜
場所:立教大学5号館2階
      院生控室
TEXT:『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』
      マルクス著
      国民文庫32,大月書店
範囲:[2]〜[4]
報告:窪西 保人([2])
      今井 祐之([3],[4])

※結局のところ,前回は[1]までしか終わりませんでした。そこで,今回は
前回に終わらせるはずだった[2]〜[4]を読むことにいたします。

 『ブリュメール18日』は二月革命(第二共和制の成立)からルイ・ボナパル
トのクーデター(第二帝政の成立)までの政治的変動を,階級闘争の発展と関
連付けるということによって,解明しようとしています。このような特殊的な
事件の解明は,現代社会における国家の一般的な位置付けに,そしてまたそれ
を通じて未来社会へ実践的な道程に光を照らすはずです。

 第二共和制の帰結は,ブルジョアジーのための民主制,ブルジョアジーのた
めの自由主義,ブルジョアジーのための共和制が,そっくりそのままブルジョ
アジーに対する危険な対抗手段になるということの経験を通じて,ブルジョア
ジー自身が政治的支配を放棄せざるを得なくなったということでした。今回の
内容について言うと,[2]では議会内での純粋共和派の独裁から憲法制定議会
の没落まで(1848/06/25〜1849/05/28)が,[3]では議会内での山岳党の敗北
(1849/05/28〜1849/06/13)が,[4]では議会内での秩序党の独裁
(1849/06/13〜1850/05/31)が扱われています。

 理論的には,特に資本主義の下での国家の役割(国家の相対的自立性なるも
の)との関連で,このテキストは利用されてきました。また,これと関連し
て,ボナパルティズムが現代にとってどのような意義を持っているのかという
ことが論じられてきました。それらの議論の良し悪しは別にして,マルクス主
義の国家論なるものをやっている人たちと議論する際に,この本は基本的な教
養をなしています。

 当たり前ですが,このテキストには,当時の細かい歴史的事実が書かれてい
るために,なかなか理解するのが厄介です。それに加えて,独り善がりな文体
が読者の理解を困難にさせます。マルクスには文学的に表現する能力が全くな
かったのですが,困ったことに,彼自身は自分に文才があると考えていたよう
です。このような困難は何人かで一緒に読めば,少しは軽減されるはずです。

 とは言っても,あまり細かい歴史的な事実にこだわることなく,現在の社会
状況との関連で,現代的な問題意識で,理論的に読んでいきたいと思います。

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 2000年度前半期のISM研究会は今回で終わりです。

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 会場の地図については,ISM HPの“スケジュール”グループの“今後の予
定”ページ──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Sch_Fno.htm
をご覧ください。

 なお,PDFをダウンロードする時には,くれぐれも,いったんローカルディ
スクに保存してから閲覧することをお薦めします。詳しくは,“最初にご覧く
ださい”グループの“ファイルのダウンロードについて”ページの“ダウンロ
ードテクニック”項目──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Rdt_File.htm#Down
をご覧ください。

 また,前回の研究会の記録については,ISM HPの“スケジュール”グループ
の“2000年度の活動記録”ページ──
http://homepage1.nifty.com/ismhp/z8pq2cnw/Sch_00.htm
をご覧ください。

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 ひょっとすると,Outlook Express 5というメーラをお使いの方には,この
メールの中のロゴの部分が見にくいかもしれません。私はJISで定義されてい
る一般的な文字コードしか用いていません。ですから,そのような症状を経験
された方は,先ずこのメールが表示されているOutlook Express 5のメッセー
ジウィンドー上でメールの本文(body)全体を選択し[*1],次にクリップボー
ドにコピーし[*2],最後にお好みのエディタ・ワープロに貼り付けてくださ
い。必ず読めます。

[*1]メールの本文全体を選択するには,(i)メニューか
ら“編集(E)”/“すべて選択(A)”を選ぶか,(ii)キー
ボードから“[Ctrl]+A”を押すか,あるいは(iii)マウ
スの右ボタンをクリックすると現れるクィックメニュー
から“すべて選択(A)”を選ぶかしてください。

[*2]クリップボードにコピーするには,(i)メニューか
ら“編集(E)”/“コピー(C)”を選ぶか,(ii)キーボー
ドから“[Ctrl]+C”を押すか,あるいは(iii)マウスの
右ボタンをクリックすると現れるクィックメニューから
“コピー(C)”を選ぶかしてください。